8ヶ国語を話すマルチリンガルの個人ブログ

イギリスは郊外が魅力的 〜ストーンヘンジ編〜

イギリスには約1年住んだことがあり、これまでにロンドンへも何度か行っている私。伝統あるイギリスの楽しみ方はたくさんありますが、ロンドンの古い町並みを探索するのも1つの楽しみ方。日程に余裕があってちょっといつもとは違う楽しみ方を見つけたいと言う方は、ぜひデイトリップで古の遺跡、ストーンヘンジへ行ってみてください。

世界的にも有名な遺跡といえば

2013年にイギリスに来た時は「パワースポット巡りをしたい!」と三日間レンタカーでストーンヘンジからグラストンベリー、セント・マイケルズ・マウントまで往復しました。今回は前回ほどの時間的余裕がなかったので、ハイライトのストーンヘンジだけでも行きたいとツアーを検索。ストーンヘンジのみなら往復4時間なので半日ツアーでも行けますが、”触れる”ストーンヘンジ、アイヴベリーも組み込まれている終日ツアーを選択(英語ガイドのみ、US100)。

ストーンヘンジといえば世界に一つしかないストーンサークルと思われている方も少なくありませんが、実はこのエリアにはたくさんのストーンサークルがあり、アイヴベリーもそのひとつ。これらのストーンサークルは5500年前に作られたと言われていますが、ストーンヘンジは後の方に作られたため「保存状態がよい」ことから有名になりました。ストーンヘンジは数年前まで石の近くまで入り石を直接触ることもできたそうですが、今では国立公園として整備されぐるりとストーンサークルの周りをめぐる柵の外からしか眺めることができません。入場料も前回よりずいぶん値上がりしていましたが整備もかなり進んでいて、ビジターセンター裏にはストーンサークルを作った時代の人たちの暮らしを再現した家などが作られ、すべての入場者にオーディオガイドを貸し出す仕組みとなっていました。

正確にはいつ頃作られたのかはわからない、誰が、なんの目的で作られたのかもわからないという、ないないづくしながらも世界中の観光客を魅了し続けるストーンヘンジは、最近の調査では「お祈りや儀式に使われるテンプル」だっただろうと言われています。どんなところだろうと行ってみたら、見渡す限り何もない農場の中にポツンとある遺跡ですが古のロマンを感じたい方や、パワースポットが好きな方にはオススメです。

パワースポットという場所へ行くと瞑想しているグループを見かけたりするのですが、世界中の観光客を魅了し続けるストーンヘンジは入場料の値上げが原因でしょうか、あるいは柵で囲まれ入場できる場所に限りがあるからでしょうか、ただ観光に来てるだけの人が多く個人的には少し残念な気も。4年前よりは明らかに「パワースポット感はやや減って」いますが、日中ではなく朝一番や夕方に来ればもう少し人も少ないかもしれません。

ローマ時代の遺跡も残る街、バース

次に訪れたのはバースと言うローマ時代の遺跡もある街。この街はもともとローマ時代に温泉地として知られ、18世紀以降はロンドンの貴族や富裕層の保養地として大規模な開発がなされました。この街を特徴づけるのは建物に使われた石。ヨーロッパの街は石やレンガ造りの建物がメインですが、この街の近辺ではバースストーンと呼ばれる黄金色に光る石(ライムストーン)が取れたことから、その石を使って作られた街の美しさは言葉では表すことができません。ローマ時代の温泉は配管の劣化等もあり1978年に温泉施設が閉鎖されましたが、2006年には新たに温泉を利用した総合施設が作られ、再び入浴できるようになったと言うことです。今回は滞在時間2時間少しと温泉までは入れませんでしたが、個人旅行で来る機会があれば泊まりがけで再来したい街です。

バースは街全体が世界遺産にも登録されていますが、建設から200年以上が経つ建物の美しさをキープするためにも、既存の建物改修や新たに建物が建築される場合などはライムストーンを使わなければならないと言う制限があるそうです。そんな街の人たちの努力があって初めて、古いものは残されるのだなぁと思いました。街中に入ってみるとメインストリート等は大きく開けていてファストファッションやファーストフードのお店などもありますが、細い路地に入ってみると小さくて、古いお店がちらほら。まるで18世紀にタイムスリップしたような感覚を体験することができます。オシャレで新しいお店にて遅めのランチを食べたら次の街へ。

ハリーポッターのロケ地

お腹いっぱいでバスに乗って揺られついたのはラコック(レイコック)。ここはイギリスの古き良き田舎がそのまま残っていて、街全体がナショナル・トラストという歴史的名所や自然景勝地を保存するためのボランティア団体が保有しているとのこと。街に住む人たちはリタイアした高齢者が多く、彼らが家賃として支払うお金は街の維持費にそのまままわされるそうです。小さく静かな街の外れには、ハリーポッターの撮影が行われたラコック寺院があります。今回のツアーでは寺院まで行く時間は含まれていなかったので、雰囲気だけでも同じ街の教会で体験。私が高校時代に留学していた街もこのくらいの大きさだったなぁ、とイギリス英語を聴きながら街を歩いていると当時を思い出します。

触れるストーンヘンジ、アイヴベリー

ラコックから向かったのは最終目的地のアイヴベリー。(個人的に)今回ツアーの目玉の一つです。ストーンヘンジよりもずっと前に作られたストーンサークルは、規模も使われている石もずっと大きくてまさに巨石遺跡。ここまでの大きさになるとなんのためにこのようなストーンサークルを作らなければならなかったのか、太古の世界に想いを寄せ始めるとなかなか現実世界にもどっては来られません。ここでは実際にストーンサークルの中に入り、間近でペタペタ石を触ることもできるので、一つひとつをじっくり見て、触れて、元の大きさはどのくらいだったのかなぁと想像してみてはいかがでしょうか。

この辺りはどなたかの農地なのか、それとも芝が伸びてしまわないようにか、羊たちがのんびりと草を食んでいます。この、なんともいえない平和な様子がいかにも田舎らしくて、それがアイヴベリーをオススメする理由の一つです。そしてアイヴベリーはなんと無料!世界遺産の登録時にはストーンヘンジと共にアイヴベリーも登録されているので、もしかしたらストーンヘンジの入場料にアイヴベリーの維持費も含まれているのかもしれません。

この日の予報は雨でした。ところが気温は低いものの、途中パラパラと降りかけることはあっても本降りになることはありませんでした。それがアイヴベリーを出た途端にザーッと夜まで降り続けることに。最後までお天気がもってくれたことが一番嬉しかったです。ロンドンからストーンヘンジまでは約2時間、ストーンヘンジからバースまでは約1時間。ぐるりと日帰りで巡ることもできますし、余裕があればぜひバースで1泊を。